魔界へ行ったよ⑫
翌朝に鹿はどうしている家を出て観てみると
まだ同じところに寝ていました
相当弱っていたようで特に昨夜から動いた様子はありません
鹿のことは分からないけれど
調子はどう?
鹿は目を開け黙って彼女を見ているようでした
そんな日が続き5回目に太陽が登った日の朝
鹿は静かに息を引き取っていました
冷たくなった鹿に帰天の祈りを捧げ
大き過ぎて動かすことが出来ないので
家を壊して樹の皮などを体にかけて埋葬してやりました
それから20回太陽が登った昼のこと
新しい家を近くの高台に造っていると
後ろから近づく足音が聞こえます
カサ、、、カサ、、、カサ、、、
動物ではない・・・人・・?
身構えるように後ろを振り向くと
何の姿もありません
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